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中国 西塘の水郷の村すさまじ勢いで変貌を遂げる中国。北京にしろ上海にしろ、1~2年の間に街の表情がガラッと変わってしまった。そんな変わりゆく中国の旅行では、発展めざましい沿岸部の都市より、奥地の田舎の町を訪ねる旅行のほうがおもしろい出会いや印象深い経験ができるのでオススメ。旅行者の少なく、古き良き時代の中国が今も残っていて、美しい自然も楽しめる。
とはいっても、奥地の辺境まではちょっと……という人や、そうはいっても上海のような都市も魅力的だと思う人もいるだろう。さすがは広い中国、雲南省のような奥地以外にも、もっと手軽に行ける古き良き町がたくさんある。
まずは世界遺産にもなっている平遙。北京と西安のちょうど中間くらいにある城塞都市だ。一歩足を踏み入れると、まるで明清の時代にタイムスリップしたような歴史的な町並みや由緒ある古寺が残っている。約6kmに渡るレンガの城壁がほぼ完璧な形で保存されているのは、中国広しといってもこの平遙だけ。
夏の御所がある承徳も世界遺産になっている風光明媚な避暑地だ。広大な庭園を持つ避暑山荘とチベット仏教寺院が見どころの、自然の美しい町。貴州省とその周辺も昔ながらの中国が残り続けるオススメの場所。
貴州省、広西チワン族自治区・湖南省にまたがるこのエリアは独特の自然と、さまざまな民族が共存する不思議な空間だ。オススメポイントは、ミャオ族やトン族の村、古き良き中国が色濃く残る鎮遠・鳳凰、絶景の棚田が見られる龍勝、南方の万里の長城である南方長城、アジア最大の滝・黄果樹大瀑布、奇岩・奇峰のすばらしい武陵源(張家界)と盛りだくさん。
中国 泰山
もっと近くアクセスしやすい場所では山東省の泰山・曲阜もオススメ。泰山は世界遺産になっている美しい景勝地あると同時に、中国の長い歴史と文化の縮図ともいえる「聖なる山」として有名。山の上にも下にも寺や廟、石碑、遺跡などが多く残る歴史ある名山だ。曲阜は孔子の故郷の小さな町。かつては魯の国の都であり孔子ゆかりの遺跡や文化財が残っている。
そして、上海郊外にも日帰りで行ける小さな町がある。運河の流れる美しい水郷地帯の町は、どこかノスタルジック。上海からのエスカレーションとしては、世界遺産の蘇州が有名だが、もっと素朴で明清時代から時間が止まってしまったような小さな町を訪ねてみよう。オススメは、周庄、朱家角、西塘、烏鎮など。
中国 平遙古城平遥
平遙は、古き良き中国の町並みがそのままに残る古都。一歩足を踏み入れると、まるで明清の時代にタイムスリップしたような歴史的な建物や由緒ある古寺が残っている。約6kmに渡るレンガの城壁がほぼ完璧な形で保存されているのは、中国広しといってもこの平遙だけ。町全体が世界遺産になっている。現在見られる城壁は、基礎は明代に造られ、清代に補修されたもの。城壁内にも、明清代に建てられた伝統的な建築物が多く見られ、今も人々が暮らしているものや、改装してホテルになって泊まれるものもある。城壁の外にも古い由緒のある寺や、大院と呼ばれる当時の資本家の大邸宅が点在している。静かな歴史の香る町なので、ゆっくり滞在するのもいいだろう。
承徳
北京の北東にある承徳は、山に囲まれた避暑地。清の時代に、夏の御所として避暑山荘と外八廟が建てられて、現在は世界遺産になっている。避暑山荘は、中国に現存する皇宮では最大で、北京の故宮の8倍の規模というから驚きだ。清の康煕帝が避暑地として建築し、乾隆帝の時代には中国内の他民族との融和と統一を目的とした宮苑となった。山荘内はさまざまな時代の建築様式と、自然豊かな風景が楽しめる。
外八廟は、清代に建てられたチベット仏教寺院群。清は漢民族ではなく満州族の王朝で、チベット族やモンゴル族と同じくチベット仏教を信奉していたので、清の歴代皇帝はチベット式の仏教寺院を建て、チベットやモンゴルの高僧を招いた。避暑地にふさわしいとても自然が美しくさわやかな町なので、夏がベストシーズンだが、観光客も多くホテルの高くなる。
<貴州省エリア>
鳳凰
美しい古都・鳳凰は、南方の万里の長城といわれる南方長城の核となった古城と古い街並みの残る町。鳳凰の町は湖南省にあるが、貴州省との境にあり、貴州省からの方がはるかにアクセスがよい。川に面して古い街並みが残っているだけでなく、昔ながらの伝統的な日常生活もそのまま見ることができる。
周辺少数民族のミャオ族の攻撃から守るため南方長城が築かれ、その核となる砦として鳳凰の古城が建設された。現在は部分的に復元された姿しか見ることはできないが、それでも充分当時の面影を感じられる。山の尾根に延々と続く長城もスケールが大きく、長城の上からは周辺の景色もよい。街のあちこちでも一気に中世のもどっかのように感じられるノスタルジックで貴重な場所だ。
中国龍勝 絶景の棚田龍勝・三江
龍勝と三江は、桂林の北西約100kmのところにある龍勝各民族自治県にある少数民族の里。ヤオ族やチワン族の暮らす龍勝で、最も有名なのが、龍脊梯田というライステラス(棚田)。天まで続くかのように広がるライステラスは見事な美しさだ。
また中国では珍しい温泉を中心としたリゾート、龍勝温泉も楽しめる。三江はトン族の伝統的木族建築の残る町。程陽風雨橋や馬胖鼓楼など、独特のトン族の建築物をじっくり見てまわろう。
武陵源(張家界)
一大景勝地の武陵源は、少数民族が多数暮らす町張家界にある。武陵源はユネスコ世界遺産に登録されていて、張家界国家森林公園、天子山自然保護区、索渓峪自然保護区の3大景が、一般に公開されている。武陵源は珍しい植物が多く見られる豊かな自然が自慢。自然保護区は、とても整備が行き届いていて、遊歩道も歩きやすい。雄大な景色をじっくり味わいながら、のんびりとハイキングを楽しもう。
張家界国家森林公園にある黄石寨景区は最もポピュラーで、頂上まで登るとにょきにょきと地面から生えたような岩山群を一望できる。武陵源観光のハイライトともいえる絶景だ。金鞭景区は、山水画の世界に迷い込んだような奥深い谷間を通るコース。天子山自然保護区はロープウェイで頂上へ行き奇峰風景を楽しめる。索渓峪自然保護区では黄龍洞という鍾乳洞が必見。カルスト鍾乳洞で、ライトアップされた内部は幻想的だ。
泰山 南天門へ続く石段<山東省エリア>
泰山
泰山は世界的にも名高い名山として知られていて、中国五岳のひとつであるとても重要な山。世界遺産にもなっている美しい山だ。中国王朝の歴代皇帝が、封禅の儀式を行った聖なる山としても有名。封禅とは、皇帝が即位するときその皇帝の正当性を示すために天地に祀る儀式で、歴史上72人の皇帝が泰山でこの儀式を行ったといわれている。泰山のふもとにある泰安の町にある岱廟は中国古代三大宮殿のひとつで、封禅の儀式に使われた壮麗かつ神聖な芸術的な建物。泰山は、その風景の広大さとすばらしさだけでなく、深い歴史と文化に彩られた遺跡といえる。
泰山へはバスとロープウェイを使って登るので体力に自信のない人でも安心。ロープウェイは約2kmの長さがあり深い谷間をハイスピードで登っていくので、高いところが苦手な人はご用心。ロープウェイの到着駅である南天門から頂上はすぐ。美しい泰山の景色を味わおう。聖なる山だけあり、片道5~6時間かけてふもとから石段を登る人も多い。南天門への石段は急勾配で見るだけで足がすくんでしまうほど。そんな神聖な歴史と自然美の両方が楽しめる山だ。
>曲阜の孔廟曲阜
曲阜は、かつての魯の国の都で、儒教の創始者である孔子の故郷。孔子抜きに曲阜の町を語ることはできない。現在でも、全人口の5分の1は孔姓だという曲阜は、小さな町だが訪れる人は絶えない。曲阜は曲がっている豊かな丘という意味で、春秋戦国時代に魯の国の都として栄え、東方文化の源とされている学識豊かな町だ。
見どころはもちろん孔子とその弟子たちゆかりの場所。孔子を祀る伝統的大学の総本山である孔廟、孔子の子孫が暮らしていた邸宅である孔府、孔子一族の壮大な墓所である孔林は、じっくり見ているととても一日で回りきれないほど。車で30分ほどの鄒城は、孟子の故郷で孟子を祀った孟廟などの見どころがある。
曲阜名物の「孔子菜」料理も、あっさりとした味付けで野菜をたっぷり使ったシンプルな料理でおいしい。
中国 上海のバンドの夜景
上海で小龍包を食べる。<上海とその近郊エリア>
上海
現在、最も開発の進む大都市のひとつ、上海。年々どころか日々進化していると言っても過言ではない。注目のスポットがどんどんでき、上海の町にはショッピングもグルメもホテルもエンターテイメントも常に最新の楽しみが用意されている。東洋と西洋、古き良き時代の面影と最先端のモダンスタイルが交わる上海は、ますますスタイリッシュにバージョンアップしている。
上海は1400万人の人々が暮らす中国最大級の超巨大国際都市だが、一般的に観光客が訪れる「上海」はそのごくごく一部。郊外の見どころをのぞけば、旧租界地である黄浦江西部の市街地区に集中しているので歩いてまわることも可能なほど。租界地とは、19世紀後半から解放前まで外国列強に支配され発展してきた中国の開港場のこと。観光だけでなく、ショッピングや食事もこのエリアで充分楽しめてしまうだろう。にぎわう街を歩いて、発展のエネルギーを感じてみたい。
上海の郊外には、旧租界地の混雑したにぎわいとは対照的に、自然が豊かでどこかノスタルジックな雰囲気もある。上海中心部では見ることのできない、古き良き時代の上海の姿を見ることができる美しい町が多い。
中国 蘇州蘇州
上海から列車で1時間ほどの蘇州は、太湖のほとりの長江デルタ地域にある世界遺産の風光明媚な町。蘇州観光のポイントは、運河と庭園だ。蘇州の町は外城河という運河に囲まれ、町中いたるところに細い運河が入り組んでいて、運河には眼鏡の形の太鼓橋がかかり、水の上を荷物を積んだ小舟が行き来している。そんな情緒ある風景から「東洋のベニス」とたたえられるほど。その運河のあいだには、見事な造形美を楽しめる庭園が点在している。中でも見逃せないのは、滄浪亭、獅子林、拙政園、留園の蘇州4代名園。のんびり散策するだけでも、水を緑に彩られた江南都市独特の美しい雰囲気を味わえるだろう。
中国 朱家角周庄・朱家角
上海郊外には数多くの水郷古鎮がある。水郷古鎮とは、江南地方特有の町に川が張り巡らされている明・清時代の古い町並みの残る集落のこと。最近注目の観光スポットでもある。気軽に上海から日帰りで観光できるのも人気の理由。最も有名な江南の水郷の町・周庄は900年以上の歴史があり明清時代の美しい水郷の姿が今も楽しめる。明朝の時代に造られた朱家角も古く有名な水郷の町。有名な石造りのアーチ橋「放生橋」を中心に広くゆったりとした運河の風景を楽しめる。船に揺られながら古い町並みを見てまわるのがオススメ。